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会員校インタビュー Interview

講演会・研修の日程は年度の始めに自分の予定表に書き込んで、
必要な受講対象者に情報共有

雲雀丘学園中学高等学校 校長 中井 啓之 先生

私学マネジメント協会のサービスを、校内でどのように活用されていますか。

講演会・研修は、年度初めに年間計画と日程が示されるので、自分が出席できるかを問わず、自らの予定表に書き込みます。
その後、都度のダイレクトメールとともに、教頭、主幹教諭にはすべてのものを、入試や進路などの関係する部署の部長にはその内容のものを伝え、該当者を募るように指示します。
教員は、外に出ることに抵抗感があり、ハードルが高いので、最初は一緒に参加して寄り添っています。 会員誌『FORWARD』は、教頭と主幹教諭に渡し、参考になる記事はコピーをして関係の部長主任に渡します。

これからの私学経営に必要なことを、具体的に教えてください。

学校組織マネジメントの3つの視点が必要だと思います。

1.カリキュラム・マネジメント=教育内容(学力の質)

千葉大学の天笠茂特任教授は「教科等で考え教科等で実践する学校から、教育課程で考え教育課程で実践する学校への脱皮。あるいは、学級・学年経営で考え、学級・学年経営で実践する学校から、教育課程で考え、教育課程で実践する学校への転換が必要」と書かれています。そのために、生徒育成と進路実現を目標とするカリキュラム・マネジメントです。

2.スタッフ・マネジメント=教員の指導力(教員の質)

(1)学校ビジョン、経営戦略の発想と手法をもったカリキュラム・マネジメント力をもった教職員の確保と育成。当事者意識を持って校外業種を問わずつながり、情報を得ることができるか、今はこれを奨励しています。
(2)中期の視点に立った後継体制の確立
(3)業務の改善、信頼し合える職場づくりを重視します。

3.スクールマネジメント=学校運営と組織(経営の質)

学校経営としては、(1)ヒト、モノ、カネ、情報の4つをいかに動かせるか、(2)ビジョンを構築し、わかりやすく教職員に伝え共有するかです。そのために情報公開を重視する「公正・公平・公開」の原則です。
生徒の確保は、「広報の力」も重要ですが、他校との差別化、私学の独自性だと思います。
最後に、リスクマネジメントです。危機管理だけはトップダウンで行うことを宣言し、対応することが重要です。

他校の先生に私学マネジメント協会をお勧めするポイントを教えてください。

特にセミナーの出席について
1.新しい教育に関する情報を得られること。
2.専門的なマネジメントの視点から考えることができること。
(出席したその時間は校務から離れて考えることができる。気づきの時間となる。)
3.他校の状況を講師や交流の中で知ることができること。
4.セミナー出席の他校の先生と顔なじみになり、いろいろと個別に教えてもらえること。
(セミナーに来られている先生は熱心かつよく勉強しており、当事者意識が強い。)

(2022年度私学マネジメント協会パンフレットより)